カスタムマスターを使用して年月日(シリアル値)を文字列や数値に置き換える方法
i-Reporterでは、日付や時刻の情報を「シリアル値」で扱っています。
そのため、年月日クラスターの日付(例:2025/09/11 など)を そのまま計算式で扱ったり、
入力した年月日から、「年」「月」「日」だけを取得することはできません。
このナレッジでは、カスタムマスターを使用して年月日のシリアル値を表示値に置き換える
方法をご案内します。
【概要】
あらかじめカスタムマスターに「年月日クラスタ―に入力される日付」および「年」「月」「日」などの情報を登録しておきます。
入力帳票にて、年月日クラスタ―に入力した日付でカスタムマスターを検索し、「年」「月」「日」など必要な情報をカスタムマスターから入力します。
上記操作で、年月日クラスターに入力されたシリアル値を文字列 または 数値 に変換できます。
【設定手順】
①カスタムマスターの登録(ConMas Managerでの操作)
下記のようなカスタムマスターを作成、登録します。
| フィールド名称(例) | レコードKEY | 年月日 | 年 | 月 | 日 |
| フィールド型 | - | date | text もしくは numeric | ||
| レコード1 | KEY1 | 2025/05/29 | 2025 | 5 | 29 |
| レコード2 | KEY2 | 2025/05/30 | 2025 | 5 | 30 |
| レコード3 | KEY3 | 2025/05/31 | 2025 | 5 | 31 |
| レコード4 | KEY4 | 2025/06/01 | 2025 | 6 | 1 |
| … | … | … | … | … | … |
◆ ポイント
- 「レコードKEY」には任意の値を登録してください。※レコードKEYは必須です。
- 「年月日クラスタ―に入力した日付」で検索を行うフィールド
(上記例では「年月日」フィールド)のフィールド型は「date」にします。
このフィールドを、「マスター選択デフォルト検索値設定」を使用して検索します。 - 「年」「月」「日」フィールドのフィールド型は、その値をどのように使用したいか
によって「text」もしくは「numeric」にします。
※数値として計算に使用したい場合は「numeric」に、文字列として使用したい
(CONCATENATE関数で他の文字列と結合したい、など)の場合は「text」にします。
カスタムマスターの登録方法について、詳細は下記マニュアルをご参照ください。
# 参照マニュアル
便利な入力機能 > カスタムマスターを使った入力 > ConMas Managerでの設定 > カスタムマスターの登録
②帳票定義の設定(ConMas Designerでの操作)
マスター選択クラスターの設定
マスター選択クラスターの「入力パラメータ設定」画面を開きます。
- マスター選択:
手順①で登録したカスタムマスターを設定します。 - 入力フィールド設定:
マスタ選択クラスターに入力したいフィールドを選択します。
※どのフィールドでも問題ありません。ただし、マスタ選択クラスターに入力された値は、元のフィールド型が何であっても「文字列型」の値になりますのでご注意ください。 - マスター画面の表示設定:
「データが1件に絞られた場合は表示しない」にチェックを入れます。
※後述の「ネットワーク設定」
マスター選択クラスター(親)と子クラスターの親子関係設定
クラスタ―モード「カスタムマスター設定」を選択し、「マスター選択クラスター」→「子クラスターにしたいクラスタ―(キーボードテキストや数値)」の順にクリックして親子設定を行います。
# 参照マニュアル
便利な入力機能 > カスタムマスターを使った入力 > ConMas Designerでの設定
> マスター選択クラスターとの親子関係の設定
ネットワーク設定
「ネットワーク設定」にて年月日クラスターを先行、先述のマスター選択クラスターを後続にネットワーク設定を行います。
また、ネットワーク一覧で該当のネットワークを右クリックして表示されるメニューにて、それぞれ下記の設定を行います。
- ネットワーク制限設定:
「タブレット操作時に、ネットワーク接続された後続クラスターのインプット部品を自動表示」を「する」に設定します。
※デフォルトで「する」になっています。 - マスター選択デフォルト検索値設定:
①で作成したカスタムマスターの「年月日」フィールドを選択します。
※年月日クラスターに入力された日付をもとにここで設定したフィールドを検索します。
上記の設定を行うことで、年月日クラスターを入力すると自動的にマスター選択クラスターが動作して、それぞれの子クラスターに「年」「月」「日」が入力されるようになります。
※ 注意
上記の動作はカスタムマスターに登録した日付のみ動作する為、定期的にカスタムマスターを更新する必要がありますのでご留意ください。